日本の長寿村・短命村
本ブログのタイトルは、糖質制限を主張される方々がよくとりあげる有名な研究著書のタイトルです。
著者は東北大学の教授を務められた近藤正二先生で、1972年に刊行されました。
先生は、1925年から36年かけて、日本全国990か所以上の町村を訪れました。
目的は、長寿者が多い村、逆に短命者が多い村の生活様式を調査することです。
当時は酒の飲み過ぎや重労働が短命の原因との俗説が流布されていたそうです。
先生は、それを確かめるべく20Kgを超えるリュックサックを背負い、必要とあれば、1つの地域に2ヶ月も滞在したそうです。
この研究には、私たちが今後、健康で長生きするための重要なヒントが示されています。 結果は以下の通りです。
・ 当時は今のように流通が良くないので、食材はその土地で採れるものに限られていた。
・ 毎日同じものを食し、料理法も乏しい。
・ 隣り合った村でも食材が全く違っており、食事も違うことは稀ではない。
・ 米を多食する地域とほとんど米を食べない地域がある。
・ 米を多食する村は短命である。
・ 野菜や海藻を多食する村は長寿である。
・ 魚ばかりで野菜が少ない村は短命である。
・ 大豆製品を多く食べている村は長寿である。
・ 果物を多く摂る村は短命である。
・ 肉の食べ過ぎは短命である。
・ 塩分を摂り過ぎている村は短命である。
・ 酒飲みは短命ではない。
・ 重労働をしている人の方が長寿である。
以上まとめると
1. 米や果物など糖質を多く摂っていれば短命である。
2. 塩分を多く摂ると短命である。
(補足) 塩分だけを多く摂ることは普通ありません。 塩辛い漬物やたらこ、味噌汁でご飯をたくさん食べることで塩分摂取が多くなるのです。同時にご飯をたくさん食べるわけですから糖質摂取も多くなります。
3. 野菜や海藻を多く摂っていれば長寿である。
4. 肉や魚などの動物性タンパク質はほどほどにして、大豆の植物性たんぱく質は大いに摂るべきである。
5. 適度な飲酒や労働は長寿に繋がる。
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