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糖尿病食事療法
第51回 当院の糖質制限指導
当院の理念 当院の理念は、以下の通りです。 「これからの医療は薬に偏るのではなく医食同源と言う言葉があるように“食の見直し”を中心に据えるべきと考えております。それはまさに“糖質制限”でありそれによってつくられる“ケトン体質”であります。」 これ... -
糖尿病食事療法
第50回 和食は日本の長寿に寄与したか?
日本は世界一の長寿国 WHO世界保健統計2020年版によれば、男女合わせた平均寿命が最も長い国は日本と香港で85歳でした。2位はオーストラリア、マカオ、イタリア、シンガポール、スペイン、スイスで84歳。平均寿命が80歳を超えている国は41カ国で、ヨーロッ... -
糖尿病食事療法
第49回 脂肪だけでは太らない
肥満になるには 肥満とは脂肪細胞に中性脂肪が増え、肥大することによって起こります。 脂肪細胞に中性脂肪の蓄積を促すのはインスリンであり、糖質を摂らないと決してインスリンは分泌されません。従って、脂肪をたくさん食べても、皮下脂肪にも内臓脂肪... -
糖尿病食事療法
第48回 果物について
果物は私たちに必要な食べ物か? 果物は、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富で、糖質のうち果糖が大部分を占め、血糖値の上昇をもたらさず積極的に摂取すべきだと主張する人がいます。 実際、糖尿病学会が食事指導に用いる食品交換表でも1日1単位(80Kca... -
人類の食物史
第47回 日本の長寿村・短命村
日本の長寿村・短命村 本ブログのタイトルは、糖質制限を主張される方々がよくとりあげる有名な研究著書のタイトルです。 著者は東北大学の教授を務められた近藤正二先生で、1972年に刊行されました。 先生は、1925年から36年かけて、日本全国990か所以上... -
糖尿病食事療法
第46回 風邪を引いたら消化にいいものを食べなさい
風邪を引いたら消化にいいものを食べなさい 風邪を引いたら、食欲がなくなることが多く、食べやすく、消化のいいものを食べなさい、と言われます。 その代表格がうどんやお粥です。私もつい2〜3年前までは、患者さんに、このように言ってきました。確かに... -
エネルギーと代謝
第45回 糖尿病の合併症を引き起こす真犯人はインスリン?
糖尿病の合併症を引き起こす真犯人はインスリン? 水野雅登先生の著書「薬に頼らず血糖値を下げる方法」には、高血糖よりもインスリンの方がはるかに体に良くない影響を及ぼしていると論じています。 「肥満」「認知症」「がん」は高インスリンがもたらす... -
人類の食物史
第44回 糖尿病食事療法の変遷
アメリカの糖尿病食事療法の変遷 1900年代の初頭は、アメリカもヨーロッパも糖質制限食は糖尿病食の主流でした。事実、糖尿病学の父と呼ばれるエリオット・ジョスリン医師の1916年の初版「ジョスリン糖尿病学」には、炭水化物は、1日の摂取カロリーの20%(... -
糖尿病食事療法
第43回 日本糖尿病学会 糖尿病食事療法改定(2019年9月)?
2019年9月に日本糖尿病学会において、糖尿病食事療法の改定が行われましたので、以下にまとめてみます。 1.標準体重から目標体重へ 総死亡が最も低いBMIは年齢によって異なり、一定の幅があることを考慮し、以下の式から算出する。 65歳未満:身長(m)2乗... -
糖尿病食事療法
第42回 Free Style Libreによる血糖測定
やさしい内科医のY's TVチャンネル YouTubeに『やさしい内科医のY's TVチャンネル』というサイトがあって、糖尿病ではない内科医のやまむら先生自らが被験者になって、私たちの身近にあるものを食べたり飲んだりした時に、血糖値がどのように変化していく...