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エネルギーと代謝
第11回 インスリンは血糖を下げるホルモンなのか?
一般的に、インスリンは血糖を下げるホルモンだと認識されております。薬としてのインスリン製剤も血糖を下げるために使われていることは否定しません。 ここで、今一度インスリンの作用を確かめておきましょう。 【インスリンの作用】 1.インスリンはブド... -
人類の食物史
第10回 ケトン体をエネルギー源にできなかったネアンデールタール人は絶滅した
かつて私たちの祖先だと考えられていたネアンデルタール人は、農耕が始まる2万年ほど前に絶滅したそうです。 平澤卓二先生の著書「体が生まれ変わるケトン体食事法」の中に絶滅した一つの仮説としてネアンデルタール人はケトン体を作れなかったのでは、と... -
エネルギーと代謝
第9回 ケトン体質になるとGOT、GPT、尿酸値、総ビリルビンが上昇?
一般に私たち内科医はGOT、GPTが上昇していると肝機能障害を考えますが、ケトン体質になることによっても上昇することが白澤卓二先生の一卵性双生児の実験で示されています。 糖質制限食にココナッツオイルを与えられた兄(弟は今まで通りの食事)のGOT、G... -
エネルギーと代謝
第8回 インスリンの作用とは
インスリンの作用について、見て行きましょう。 【血糖が上昇するとインスリンが分泌される】 食べ物として摂り入れられた炭水化物は、分解され最終的にブドウ糖(単糖類)として小腸から吸収されます。 血糖の上昇を感知した膵臓からは速やかにインスリン... -
人類の食物史
第7回 イヌイットは、かつては完全脂肪食だった
イヌイットはかつては完全脂肪食だったというのはご存知でしょうか。 【イヌイットはエネルギー源の50〜70%をケトン体から得ていた】 胎児や新生児が脂肪をエネルギー源にしていることを第6回のブログで述べました。 そして、実は、かつてのイヌイットは完... -
エネルギーと代謝
第6回 胎児、新生児のエネルギー源はケトン体
【私たちはそもそもケトン体をエネルギー源に使っている】 農耕が始まる以前の縄文時代の私たちの先祖にさかのぼらずとも、私たちがそもそもケトン体をエネルギー源に使っていることを示す、興味深いデータが産婦人科医、宗田先生の著書「ケトン体が人類を... -
人類の食物史
第5回「炭水化物中心」の食生活でパニックを起こしている
炭水化物中心の生活が体に与える影響について、お話します。 【狩猟、採集、漁労時代、食事で炭水化物の占める割合はたった5%】 私たちの祖先が農耕を始める1万年前までは海や川で魚を獲り、山で動物を捕らえ、木の実や果物を採っていました。その頃の食... -
人類の食物史
第4回 糖質は我々に必要な食物栄養素ではない
イギリス人のジョンブリハ先生の「やせたければ脂肪をたくさんとりなさい」という本の中に面白い記事があったので、そちらから引用し御紹介します。 【人間が糖質を多く摂るようになったのは、ごく最近】 人間の食事に起こった変化の全体像を掴むため、人... -
エネルギーと代謝
第3回【私たちのエネルギー生成システム】メインエンジンは脂肪酸-ケトン体システム
【体のエネルギー源は2つ】 私たちが生きてゆくためのエネルギー源は2つあります。一つ目はブドウ糖-グリコーゲンシステム、二つ目は脂肪酸ーケトン体システムです。 糖質に触れることのほとんどなかった我々の先祖は、長く脂肪酸-ケトン体システムに依存... -
エネルギーと代謝
第2回【エネルギー生成システム】基礎代謝エネルギーの主体は脂肪酸+ケトン体
私たちのエネルギー生成システムは複雑です。今回は、それについて簡単に説明します。 【体がエネルギーを生成するための基本的なシステム】 私たちのエネルギー生成システムは複雑で、一般に、食事から摂り入られた糖質が分解されブドウ糖となり、これが...